Q:Windows 10でMP4動画をDVDプレイヤーで再生できるように焼くのにどうすればいい?
A:MP4動画をDVDに焼いて、家庭用DVDプレイヤーやテレビで再生するには、パソコン、書き込み機能付きDVDドライブ、DVDディスク、DVDオーサリングソフトを用意する必要があります。特にDVDオーサリングソフトが大事で、フリーソフトやWindows 10/11標準機能や標準アプリの場合、家庭用DVDプレイヤーで再生できない可能性がありますので注意が必要です。
MP4動画をDVDに焼いてテレビで見たい、好きなMP4動画をバックアップとしてDVDに書き込みたい、入学式や運動会の時に撮った動画をDVDに焼いてクラス全員に配りたいとか、いろんな目的でMP4をDVDに焼きたい方がいます。その目的によって、おすすめの方法も違ってきます。
初心者の方々、「DVDオーサリングソフトは何?」「データDVDとはどういう意味?DVD-Video形式とはどう違う?」と疑問を持つ方もいるでしょう。この記事では、これらのすべてを詳しく紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
まずはDVDを焼きたいがなのを用意すればいいのかわからない初心者の方に、準備するものと注意事項を紹介します。「もう初心者じゃないから説明はいらない」との方はこちらをクリックして、次の部分に読み飛ばしましょう。
データDVDは、パソコンでしか再生できないことが多く、主にデータを記録するために使われています。
DVD-Videoは、パソコンと家庭用DVDプレイヤー両方で再生できます。
DVDプレイヤーで再生できるディスクを焼くには、まずはMP4動画をDVD-Video形式に変換する必要があります -- すなわち、オーサリングソフトを使わなければなりません。しかし、Windows標準機能/標準アプリと、大部分のフリーソフトにはオーサリング機能がありません。「DVDを焼いたのに家庭用DVDプレイヤーで再生できない」と、時間とお金の無駄になりますから、ソフトの選択に注意してください。
かつてのテレビの画面サイズは4:3(標準比率)が採用されていますが、現在では一般的に16:9(ワイド比率)が採用されていますので、DVD作成する際に画面比率に注意しましょう。
DVDに音ズレが発生する原因は多いです。例えばディスクに問題があったり(傷や汚れがあるとか)、再生設備に問題があったり(機械の劣化故障など)、元の動画ファイルに問題があったり(もともと音がズレているとか)、DVD作成ソフトに問題があったりなど、いろいろあります。ほとんどが準備段階で気を付ければ防止できるような問題ですので、DVDの作成に失敗しないように準備段階から注意しましょう。
DVD作成ソフトの場合、現在でもバージョンを更新している専門ソフトを選ぶのがおすすめです。操作簡単で失敗するリスクも低く、万が一失敗した場合も、技術サポート係りに失敗の原因追及と問題解決を求めることができますので。
他にも、画質が落ちるとか、字幕が表示されないとかの問題も発生する可能性があります。このような問題を防止するため、高画質動画対応、字幕追加機能のあるDVD作成ソフトを利用するのがお勧めです。
この部分では、Windows 10/11パソコンでMP4動画をDVDプレイヤーで再生できるように焼くことができるソフトとその操作手順を紹介します。フリーソフトも有料の専門ソフトもあります。
ただMP4動画をバックアップとしてDVDに書き込みたいだけで、DVDプレイヤーで再生しなくてもよい方はこちらをクリックして、「MP4をデータDVD形式で書き込む方法」まで読み飛ばしましょう。
フリーソフトは完全無料で利用できますので、安上がりできますが、その中で使い方が複雑で、初心者に向いていないソフトがあります。また、公式バージョンでは日本語化されていないため日本語パッチを使う必要のあるソフトもあって、初心者にとって少し面倒かもしれません。
おすすめ度 | ★★★★★ |
---|---|
家庭用DVDプレイヤーで再生できるか | 〇 |
こんな方に向いている | 初心者、無劣化で高画質・字幕付きDVDを作成したい方 |
対応OS | Windows 11/10/8/7、Mac OS X 10.13及び以降 |
Cisdem DVD Burnerは、高速度かつ高画質でMP4動画をDVDに書き込み、DVDメニューテンプレートを無料で提供し、動画編集などの機能も備えている専門ソフトです。フリーソフトより使いやすく、初心者に優しい上、その書き込み機能も強力です。
操作手順説明動画はこちら:
ステップ 1、Cisdem DVD Burnerをインストール
Cisdem DVD Burnerをダウンロードしてインストールし、それから起動します。同時に空のDVDディスクをドライブに挿入します。
無料ダウンロード Windows 11/10/8/7
無料ダウンロード macOS 10.13とそれ以降
ステップ 2、MP4動画をソフトに追加
「ソース」画面が表示されます。MP4動画をそこにドラッグ&ドロップで追加します。左下隅のゴミ箱のボタンで追加したタイトルを削除できます。また、タイトルをドラッグ&ドロップで並び順を調整できます。
画面の下部には、DVDディスクの使用済みと空き容量が表示されます。その右でDVDディスクの種類も選択してください。そして右下隅で書き込む際の画質を設定できます。
ステップ 3、各タイトルを編集
各タイトルの右下にあるをクリックしてMP4動画を編集します。進捗バーの左にあるカメラのアイコンをクリックすれば好きなシーンをタイトルのサムネイルに設定できます。編集完了後、必ず「保存」をクリックしてください。
ステップ 4、DVDメニューを追加/編集
「メニュー」タブへ移動します。メニューが必要ない場合は左下隅のにチェックを入れます。
メニューが必要な場合、左カラムでテンプレートを選択します。そして右のカラムで背景画像とテキストとBGMを追加したり、再生ボタンを変更したりできます。
4つ以上のタイトルがある場合は、下ので次のページに移動したり、後ろのページのタイトルを前のページに移動したりできます。
関連記事:>>DVDメニューの作成方法
ステップ 5、DVDをプレビュー
「プレビュー」タブに移動してから、編集後の動画を確認できます。
ステップ 6、Windows 10でMP4動画をDVDに書き込む
を押して、DVD出力設定を行います。「ディスクに書き込む」を選択して、TV放送規格と再生モードなども設定します。放送方式の右の「?」アイコンをクリックして、「日本」をクリックすれば自動的に選択してくれます。
「書き込む」ボタンをクリックして、画質を落とさずにMP4をDVD-Videoに変換し始めます。これでMP4動画を家庭用DVDプレイヤーで再生できます。
おすすめ度 | ★★★★ |
---|---|
家庭用DVDプレイヤーで再生できるか | 〇 |
こんな方に向いている | ベテランの方・無料で本格的なDVDを焼きたい方 |
対応OS | Mac OS X 10.10以降、Windows 10、8、7、Vista、XP |
DVDStylerはMP4動画をDVDに焼くことのできるフリーソフトで、焼いたディスクが直接DVDプレイヤーで再生できます。しかし、その使い方が少し複雑で、初心者にあまり優しくありません。そして提供されたメニューテンプレートも古く見えています。
おすすめ度 | ★★★★ |
---|---|
家庭用DVDプレイヤーで再生できるか | 〇 |
こんな方に向いている | 無料でシンプルなデザインのDVDを焼きたい初心者の方 |
対応OS | Windows 10、8.1、8、7、Vista、XP |
DVD Flickは定番のDVDオーサリングソフトとして、MP4をテレビで再生できるDVDに焼くことができます。元は英語表記なので、日本語パッチをインストールする必要があります。また、第三者によって日本語化された非公式のバージョンも利用できます。
おすすめ度 | ★★★ |
---|---|
家庭用DVDプレイヤーで再生できるか | 〇 |
こんな方に向いている | 無料でシンプルなデザインのDVDを焼きたい初心者の方 |
対応OS | Windows 7/8/8.1/10/11(64ビット) |
このソフトは、MP4やMOVなどの形式の動画をDVDに書き込みできるフリーソフトです。書き込む前に動画をカットしたり、アスペクト比を変更したりすることができます。ビットレートや解像度も設定可能です。ただし、ファイルを検索する機能が搭載されていないので、動画をソフトに追加するのに時間がかかるかもしれません。
DVDプレイヤーで再生するのがいらない、パソコンで再生できればOKの場合、無料ソフトや、Windows 10/11の標準機能と標準アプリで簡単にできますので、まずはMP4動画をデータDVDに焼く方法を紹介したいと思います。
また、直接MP4動画をDVDビデオに変換することができませんが、もし他の方法ですでにMP4動画をDVD-Video形式に変換できた場合、一部のフリーソフトはその変換後のDVDフォルダからDVDビデオを作成する機能を持っています。こうして作成したDVDもテレビで見れますので、ここでは一応この操作手順も紹介します。
(とは言え、MP4動画をDVD-Video形式に変換できるオーサリングソフトは基本、DVDを書き込むこともできますので、わざわざ他のソフトを使って書き込む必要もないでしょう...)
おすすめ度 | ★★★ |
---|---|
DVDプレイヤーで再生できるか | ✕ |
こんな方に向いている | ソフトをインストールせずにMP4動画をDVDでバックアップしたい初心者の方 |
対応OS | Windows 10以降 |
DVDディスクでMP4動画のバックアップをしたい場合、サードパーティソフトを使う必要がなく、パソコンの標準機能だけで十分です。ただし、書き込んだ動画はDVDプレイヤーで再生できなく、普通のメディアプレイヤーで再生できるようになります。
ヒント:DVD書き込み完了後、「はい、これらのファイルを別のディスクに書き込む」を選択すれば、同じMP4動画を複数のDVDに焼くことができます。
おすすめ度 | ★★★ |
---|---|
DVDプレイヤーで再生できるか | ✕ |
こんな方に向いている | サードパーティー製ソフトをインストールせずにMP4動画をDVDでバックアップしたい初心者の方 |
対応OS | Windows 11、10、8、7 |
DVDプレイヤーを使ってテレビで見る必要がなく、動画の編集やDVDメニューの作成も行わない場合は、Windows 10と11に標準搭載されているWindows Media Playerを使ってMP4動画をデータDVDに書き込むことができます。簡単で便利ですので、初心者でもすぐできます。
おすすめ度 | ★★★ |
---|---|
DVDプレイヤーで再生できるか | 状況によって〇 |
こんな方に向いている | 無料かつ簡単にMP4動画をDVDでバックアップしたい方 DVDフォルダーを持っている方 |
対応OS | Windows 11、10、8、7、Vista |
BurnAwareはMP4をデータDVDに書き込むためのフリーソフトです。無料版以外に有料版もあります。このソフトにはDVD書き込み、DVDコピー、ISOイメージ作成、ディスクの消去など、たくさんの機能を搭載していますが、一部の機能は有料版にアップグレードしないと利用できません。
おまけ:メイン画面に「マルチメディア」>「Video DVD」という選択肢がありますが、BurnAware Freeはオーサリングソフトではないため、MP4動画を直接DVDプレイヤーで再生できるDVDビデオに焼くことができません。まずMP4をDVD-Video形式(VIDEO_TSとAUDIO_TSフォルダ)に変換する必要があります。
すでにMP4をDVD-Video形式に変換してある方(DVDフォルダを持っている方)には、BurnAware FreeでそのDVDフォルダからDVDビデオを作成する操作手順も紹介します。
ソフト・機能 | DVDプレイヤーで再生できるか | 出力形式 | 書き込み速度 | メニュー作成機能 | 動画編集機能 |
---|---|---|---|---|---|
Cisdem DVD Burner | 〇 | DVDディスク、DVDフォルダ、ISOファイル | 速い | 〇 | 〇 |
DVDStyler | 〇 |
DVDディスク |
比較的速い | 〇 | 〇 |
DVD Flick | 〇 | DVDディスク | 遅い | 少ない | 〇 |
WinX DVD Author | 〇 | DVDディスク、DVDフォルダ、VOBファイル | 比較的速い | 〇 | 〇 |
Windows標準機能 | ✖️ | データDVD | 比較的遅い | ✖️ | ✖️ |
Windows Media Player | ✖️ | CD、DVD | 比較的遅い | ✖️ | ✖️ |
BurnAware Free | ✖️ | ISOファイル、CD、DVD、 | 比較的速い | ✖️ | ✖️ |
おすすめ度:★★★★
DVDプレイヤーで再生できるか:〇
以下の方の場合、専門業者に依頼することがオススメです:
プロに依頼すれば、失敗する恐れがなくなります。MP4動画を専門業者に送付したら、DVDディスクが家に届くのを待つだけです。お金さえ払えば万事解決と言っていいでしょう。
ただし、デメリットもあります。
メリットとデメリットを十分考えた上で、MP4をDVDに書き込む方法を選びましょう。
ただMP4動画をテレビで見たい方、まずはご自宅にあるテレビやDVDプレイヤーにUSBポートが付いているかを確認しましょう。
USBポートとはこんなものです↓
USBポート付きのテレビの場合、MP4動画をUSBメモリにコピーして、そのUSBメモリをテレビに接続すれば、MP4をDVDに焼かなくてもテレビで見ることができるかもしれません。
下図はSONYのとあるテレビの取扱説明書です。「USB機器の映像をテレビで楽しめます」とはっきり書いています。
テレビにUSBポートが付いていない場合、DVDプレイヤーにUSBポートが付いているかも確認しましょう。直接USBメモリにある動画を再生できるDVDプレイヤーもありますので。
下図は山善のとあるDVDプレイヤーの商品説明です。同じく「USBメモリに保存された動画も再生可能」とはっきり書いています。
USBポート付きのテレビやDVDプレイヤーを持っているならば簡単にMP4動画をテレビで見れますが、いくつかの注意事項があります。
制限が多いように見えますね。ですがまとめていうと、この方法を使える条件は以下になります。
こう見ると、「とにかく32GBのUSBメモリに対応できるテレビやDVDプレイヤーを持っているならば全て解決」ということになりますね。ですが、新しいテレビやDVDプレイヤーに買い替えするのが割と料金がかかりますし、まだ使えるテレビやDVDプレイヤーを捨てるのももったいないですので、上記の条件に満たされていない場合は、やはりMP4をDVDに焼いてDVDプレイヤーで再生する方法を選ぶほうが安くつきますし、比較的に便利かもしれません。
Windows 10/11でMP4をDVDに書き込む方法は多いですが、DVDプレイヤーで再生できるように焼く場合は、オーサリング機能の持つソフトを使う必要があります。オーサリング機能がないのに、「DVD-Video形式」という選択肢を提供しているソフトもありますので、きちんと確認してからDVDを焼きましょう。
また、フリーソフトには動画の編集機能や、DVDメニュー作成機能がほとんど搭載されていませんので、動画を編集したい場合も注意する必要があります。
DVDメニューやチャプター付きで画質を落とさずにMP4動画をDVDプレイヤーで再生できるDVDに書き込みたい場合、Cisdem DVD Burnerのような専門ソフトを利用するか、専門業者に依頼するのがおすすめです。Cisdemは無料で試用利用ができますので、興味のある方はぜひ使ってみてください。
無料ダウンロード Windows 11/10/8/7
無料ダウンロード macOS 10.13とそれ以降
本を読み、自分の感想を記録するのは鈴木の趣味です。そのため、Cisdemの編集者になるのは彼女に向いています。PDFの編集・変換方法についての文章を書くことに没頭しています。
すず
紹介してくれた方法はどれも簡単そうに見えますので自分でDVDを焼いてみました。思ったほど難しくなかったです。嬉しい〜